[ 代表的な7つの症状 ]
前立腺肥大症の代表的な症状は7つです。
心当たりがある方は前立腺肥大症の可能性があります。
1
排尿後も残っている感じがする
残尿感
おしっこをした後におしっこがまだ残っている感じがしてスッキリしない症状です。
2
排尿後、しばらくして下着を濡らしてしまう
排尿後滴下
おしっこを出し終わってから、陰茎を下着にしまった後に、尿道内に残ったおしっこが落ちてきて「たらーっと」下着を濡らしてしまう症状です。
3
昼間、トイレが近い
昼間頻尿
昼間おしっこをした後、2時間もたたない内に再び尿意をもよおす症状です。
4
尿をガマンできない
尿意切迫感
膀胱におしっこがあまりたまっていないにもかかわらず、ガマンできない強い尿意を急に感じる症状です。 時にはガマンできずにおしっこをもらしてしまうこともあります(切迫性尿失禁)。
5
排尿中、尿が途切れる
尿線途絶
おしっこの出方が途切れ途切れの状態を呈する症状です。
6
尿の勢いが弱い
尿勢低下
おしっこの出方に勢いがなく、以前のように放物線を描かなくなった症状です。
7
排尿にお腹の力を要する
腹圧排尿
おしっこをするとき、お腹に力を入れなければ出ないような症状です。
その他の症状
7つの症状のほかにも、次のような症状が出ることがあります。
夜中、トイレが近い:夜間頻尿
おしっこを出そうと構えてから出るまでに時間がかかる:排尿遅延(遷延性排尿)
おしっこが少しずつしか出ないため、出し終わるまでに時間がかかる:ぜん延性排尿
急におしっこがしたくなり、ガマンできずにもらしてしまう:切迫性尿失禁
おしっこが飛び散る:尿線分割・尿線錯乱
おしっこが出せなくなり、残尿が増え、少しずつもれる:溢流性尿失禁
おしっこが出ない:尿閉
[ 前立腺肥大症の進行とともに現れる合併症 ]
前立腺肥大症の進行とともに現れる合併症
尿閉
膀胱内に尿が十分貯められているのに、尿が出ない状態をいいます。
飲酒や感冒薬(風邪薬)、抗不安薬、抗不整脈薬が尿閉の要因となることもあります。
血尿
前立腺肥大症に伴って、尿道粘膜が充血し、血尿が出る場合があります。
膀胱結石
前立腺肥大症により、膀胱内に残尿があると、結石ができやすくなるといわれています。
尿路感染症
前立腺肥大症により、膀胱内の残尿が細菌の増殖を助長して起こるとされています。
腎後性腎不全
腎臓より下の尿管・膀胱・尿道に原因がある腎不全を「腎後腎不全」といいます。
前立腺肥大症に腎不全が合併するのは、多量の残尿が原因で膀胱内の圧力が高くなり、 尿管から膀胱への尿の流出が妨げられるために、水腎、水尿管になることが原因です。