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Doctor’s voice #5 / 阿南剛先生(四谷メディカルキューブ)

Doctor’s voice #5

前立腺肥大症治療の専門医のメッセージをご紹介します。

 

四谷メディカルキューブ(東京都千代田区)
泌尿器科 科長
阿南 剛先生

 

『夜間頻尿 – あきらめずに相談してみませんか?』

 

夜間にトイレへ行く回数で困っていませんか?

 

夜間頻尿とは、就寝後に排尿のために1回以上起きなければならない症状をさします。
夜間頻尿の頻度としては、夜間排尿回数1回以上だと男性60代で約80%、70代で約90%。夜間排尿回数2回以上だと男性60代で約30%、70代で約50%と年齢と共に高くなります。
実際に治療対象となるのは、夜間排尿回数2回以上の方が多いです。排尿するために就寝後に複数回起きる必要があり、睡眠不足などにより生活の質を落とすといわれているのが、夜間頻尿です。

 

夜間頻尿の主な病因は、
1. 多尿(尿量が多いために頻尿になること)
2. 夜間多尿(夜間の尿量が多いこと)
3. 排尿障害(尿が出にくいこと)
4. 蓄尿障害(尿をためにくいこと)
5. 睡眠障害(目が覚めるたびに気になってトイレにいくこと)
などがあります。
複数の要因が関与していることも多いです。夜間頻尿でお困りの場合は泌尿器科受診をお勧めします。

 

 

夜間頻尿には対策があります。

 

泌尿器科では、超音波検査による膀胱・前立腺の評価(形状や状態を観察)、尿検査、残尿検査、排尿日誌などの検査ができます。
排尿日誌とは24時間にわたり昼間と夜間の毎回の排尿時刻・排尿量を記録するとともに、水分摂取状況、尿意切迫感(我慢することが難しい強い尿意)や尿失禁(尿漏れ)の有無なども記載します。
手間はかかりますが、痛みのない検査であり、1日尿量や1回尿量、水分摂取量、夜間尿量なども分かり大変有用な検査です。
排尿日誌で多飲多尿(水分の取りすぎにより尿量が多いこと)であれば、適切な水分摂取量を指導します。
1回尿量が少ない場合は排尿障害がないか、蓄尿障害がないかなどを検査します。
男性で夜間多尿の場合は、薬物療法による治療選択肢もあります。

 

すぐに出来る生活習慣の見直しとしては、
1. 就寝前の飲水を控えること
2. 就寝前3時間からアルコールやカフェインを控えること
3. 就寝直前の入浴は避けること
4. 夕方に軽い運動を行うこと
5. 夕方に下肢をあげて足のむくみを取ること
などがあります。

 

 

夜間頻尿が少しでも良くなれば生活の質が上がります。

 

適切な検査や生活習慣の見直しのアドバイスを受けるだけでも夜間排尿回数を減らせる可能性があります。
夜間排尿回数3-4回を0回にするのは難しいですが、1-2回に減らせることで生活の質は大幅に改善すると考えます。実際、当院でも生活習慣の見直しで夜間排尿回数が減る方は多いです。
また、前立腺肥大症による排尿障害や蓄尿障害での夜間頻尿の方の場合、適切な薬物療法や手術により、夜間排尿回数を減らせる方も多いです。

 

夜間頻尿でお困りの方はぜひ泌尿器科にてご相談ください。

 

 

四谷メディカルキューブ

泌尿器科 科長

阿南 剛先生
2024.2.

 

 

 

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